
結婚相談所は、マッチングアプリや婚活パーティーなどよりもトラブルが少ないのですが、それでもトラブルに巻き込まれることがあります。
前もってトラブルを回避するためにも、どのようなトラブルがあるのか、またその対処法を知っておくと安心です。
ここでは、結婚相談所で多いトラブルと対処法をご紹介しましょう。
契約や料金に関するトラブル

結婚相談所を利用しようと思ったとき、まずはいくつかの結婚相談所をピックアップして、無料相談に行くというパターンが多いでしょう。
このときに強引な営業で、納得がいかないのに無理に入会させられたり、説明された内容と異なったりするなど、契約時のトラブルが発生することがあります。
契約内容と実際のサービスにギャップがあるトラブル
結婚相談所との契約時に提示されたサービス内容と、実際に提供されるサービスに差があるというトラブルがあります。
たとえば「毎月〇人紹介」と言われていたのに実際はほとんど紹介がなかったり、「担当カウンセラーが親身にサポート」と聞いていたのに、ほとんど連絡が取れないケースなどです。
こうしたギャップは、契約書の読み違いや口頭説明のみで契約を決めてしまったことが原因となることが多いため、サービスの具体的な内容を事前に文書で確認し、納得した上で契約することが重要です。
高額な料金プランをすすめられたトラブル
無料相談に行った際に、強引に高額なプランをすすめられ、断れずに契約してしまったというトラブルもあります。
「このプランなら早く成婚できます」などとプレッシャーをかけられ、冷静な判断ができなくなることも。料金体系が複雑で、後から追加費用が発生する場合もあるため、すぐに契約せず一度持ち帰って検討することが大切です。
また、料金内訳(入会金・月会費・成婚料・お見合い料など)を明確に確認し、他社とも比較してから決断するのが安心です。
クーリングオフや中途解約時の返金トラブル
契約後に思っていたサービスと違ったと感じて解約を希望しても、「返金できない」「違約金が発生する」と言われるケースがあります。
結婚相談所は特定商取引法の対象となるため、契約から8日以内であればクーリングオフが可能です。しかし、これを知らないまま期限を過ぎたり、中途解約時の返金条件が契約書に明記されていなかったりすることで、トラブルに発展することがあります。
契約前にクーリングオフ制度や途中解約時の条件を確認しておくことがトラブル防止につながります。

結婚相談所の担当者とのトラブル

結婚相談所では、丁寧なサポートが受けられることが特徴です。婚活における適切なアドバイスは、婚活への近道ですね。婚活の成功を決めるのは、担当アドバイザーの能力が重要といっても過言ではありません。そんな担当者との信頼関係がギクシャクしてしまうと、さまざまなトラブルが発生します。
担当者との相性が悪く、信頼関係が築けないトラブル
結婚相談所では、専任のカウンセラーや仲人がサポートしてくれますが、その担当者との相性が悪いと婚活自体がストレスになってしまうことがあります。
たとえば、自分の希望や価値観を理解してもらえなかったり、アドバイスが一方的すぎて納得できなかったりすると、不信感が生まれやすくなります。また、話しづらい雰囲気や、上から目線の言動が原因になることも。
担当者は婚活の心強い味方になる存在なので、合わないと感じた場合は、遠慮せず変更を申し出ることが大切です。
担当者が連絡をくれない、対応が遅いトラブル
婚活中はタイミングが重要なため、担当者との連携がスムーズであることが求められます。
しかし、「相談しても返信が遅い」「お見合いの調整が後手になる」「急な変更にも対応してくれない」など、対応が遅いことで機会を逃すケースもあります。
担当者の人数が多すぎて一人に手が回らない、もしくは繁忙期でサービスが行き届かない場合もあるため、事前にどの程度のサポート体制なのか確認しておくと安心です。
改善が見られない場合は担当者変更も視野に入れましょう。
担当者が一方的に結婚観を押しつけてくるトラブル
婚活のプロである担当者のアドバイスは心強い反面、時には自分の意志を無視して「この人がいいから会ってみて」などと一方的に薦めてくることがあります。
また、「その条件では無理」「理想が高すぎる」と強く否定され、自信をなくしてしまう人も少なくありません。
アドバイスは参考にしつつも、最終的な判断は自分でするという姿勢が大切です。違和感を覚えたら率直に伝え、それでも改善されない場合は、他の担当者や相談窓口に相談するのが有効です。
結婚相談所の会員同士のトラブル

結婚相談所では、会員同士のトラブルはぜひ回避したいものです。結婚相談所では、できる限りの予防策を講じてはいますが、男女のことですからやはりトラブルは起きてしまいます。
交際中の温度差によるトラブル
結婚相談所での仮交際や真剣交際では、お互いの結婚への真剣度や気持ちの進み方に差が出ることがあります。
一方が結婚を前提に真剣に交際を進めようとしているのに対し、もう一方はまだ気軽な気持ちで様子を見ている、といったケースです。
その結果、「軽く扱われた」と感じる側が不信感を持ち、トラブルに発展することがあります。定期的な気持ちのすり合わせや、交際の段階に応じた相談所のサポートを受けながら進めることが大切です。
交際終了後のしつこい連絡やストーカー的行為
仮交際や真剣交際が終了した後、一方が納得できずにしつこく連絡をしてくるケースがあります。
LINEや電話、SNSなどを通じて再接触を試みたり、無断で職場や自宅の周辺に現れるなど、ストーカーまがいの行為に発展することもあり、精神的な負担が大きくなります。
このようなトラブルを防ぐためには、連絡先の交換ルールや相談所を通じた連絡を徹底する、トラブル時にはすぐに相談所へ報告し対応してもらうことが重要です。
相手のプロフィール内容が事実と異なるトラブル
結婚相談所では基本的にプロフィールは審査済みの情報が掲載されますが、まれに学歴や年収、家族構成などを誤って伝えていたり、意図的に虚偽の内容を記載していたりするケースもあります。
お見合いや交際が進んだ後に事実と異なることが発覚すると、信頼関係が一気に崩れ、精神的なショックも大きくなります。
これを防ぐには、相談所がしっかりと証明書類を確認しているかチェックし、不審な点があれば早めに担当者に相談する姿勢が大切です。
婚前交渉を迫ってくる
マッチングアプリなどに比べると、結婚相談所の会員は真剣に結婚を考えている人たちです。だからといって、絶対に安全とは限りません。
「結婚にあたってカラダの相性も大切」などと説得され、婚前交渉後に突然「お断り」の連絡が届くなどというケースもあります。
結婚相談所では、こうした被害を未然に防ぐためにも退会するまでは、肉体関係を持たないルールがあります。自分の身は自分で守ることです。
結婚相談所でのトラブルを未然に防ぐためのポイント

結婚相談所でのトラブルに対処するためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。
入会前に契約内容とサービスを詳細に確認する
トラブルを防ぐには、入会前にサービス内容や料金体系を細かく確認することが重要です。パンフレットや説明会では良い部分だけが強調されることもあるため、曖昧な点はそのままにせず、しっかり質問して明確にしておきましょう。
特に紹介人数、お見合い回数、サポートの範囲、料金の内訳(成婚料・お見合い料・オプションなど)はトラブルの火種になりやすいので要注意です。
可能であれば、契約書の控えを取り、口頭での説明内容も記録しておくと安心です。
担当カウンセラーとの相性を大切にする
婚活中は悩みや不安を共有することも多いため、カウンセラーとの相性は非常に重要です。第一印象で「話しにくい」「価値観が合わない」と感じたら、遠慮せず相談所に伝えて担当者の変更を申し出ましょう。
自分の気持ちや希望を素直に話せる関係性を築けるかが、婚活成功のカギになります。また、相性の良いカウンセラーを選ぶために、口コミや体験談を事前にチェックするのもおすすめです。
心強い味方がいれば、活動も前向きに進められます。
トラブル時の相談体制を事前に確認する
万が一お見合いや交際中にトラブルが起きた場合、結婚相談所がどう対応してくれるかは事前に確認しておくべきです。
対応が遅い、または相談に乗ってもらえないといった事例もあるため、「連絡は何日以内に返答があるか」「どのようなサポートが受けられるか」など、サポート体制を聞いておきましょう。
万一の備えとして、第三者機関(消費者センターなど)への相談ルートを確認しておくのも安心です。トラブル対応力の高い結婚相談所を選ぶことが大切です。

料金の全体像と発生タイミングを把握する
料金トラブルを防ぐには、入会金、月会費、成婚料のほか、各種オプション料金やキャンセル料など「すべての費用項目とその発生タイミング」を明確に理解しておくことが必要です。
書面での料金表をもらい、どのタイミングでどの費用が発生するのか、自分の活動ペースに合わせて確認しておくと安心です。
特に、成婚料の定義や、早期退会した場合の返金条件なども重要なチェックポイント。費用面の納得感があれば、安心して婚活に集中できます。
成婚の定義や退会の条件を理解しておく
相談所によって「成婚」の定義はさまざまで、誤解があると後でトラブルになります。
「プロポーズ=成婚」「真剣交際に進んだら=成婚」など、違いがあるため、成婚料が発生するタイミングや、どの時点で成婚退会となるのかを必ず事前に確認しておきましょう。
また、退会の手続き方法や、返金規定も把握しておくと安心です。わからない点はそのままにせず、納得できるまで説明を受ける姿勢が重要です。
契約時に全体像をきちんと理解しておくことで、安心して婚活に取り組めます。
信頼できる結婚相談所を選ぶための5つのポイント
結婚相談所を決める時、やはり信頼できるところを選びたいものです。信頼できる結婚相談所を選ぶときのポイントをご紹介します。

成婚実績や口コミ・評判を確認する
信頼できる結婚相談所を選ぶうえで、過去の成婚実績や利用者からの口コミは非常に参考になります。公式サイトだけでなく、第三者のレビューサイトやSNSなどもチェックして、実際の利用者がどのように感じているかを見ましょう。
「成婚までの期間」「スタッフの対応」「紹介の質」など、具体的な評価があればあるほど信頼性の判断に役立ちます。
また、友人や知人に相談所の経験者がいれば、直接話を聞いてみるのも有効です。リアルな声を集めることが、トラブル回避につながります。
認証・加盟団体の有無を確認する
結婚相談所には、業界団体に加盟しているところや、第三者機関の認証を受けているところがあります。
たとえば「結婚相談所連盟(IBJ、BIU、JBAなど)」や「マル適マークCMS」の取得などが該当します。
これらの団体に加盟している相談所は、一定のサービス品質や個人情報保護などの基準を満たしているとされ、信頼性が高い傾向にあります。ホームページに掲載されている場合が多いので、確認してみましょう。
これも安心して婚活を進める判断材料になります。
無料相談やカウンセリングの対応を見る
入会前に実施される無料相談やカウンセリングは、その相談所の質を見極める大きなチャンスです。
親身になって話を聞いてくれるか、質問に丁寧に答えてくれるか、無理な勧誘はないかなど、スタッフの対応を見ることができます。
相談の際は、自分の婚活状況や希望を率直に伝えてみましょう。その反応やアドバイス内容によって、その相談所が自分に合っているか、信頼できるかを判断することができます。相性の良い担当者がいるかも大きなポイントです。
サービス内容と料金体系が明確であること
信頼できる結婚相談所は、サービスの内容や料金体系が非常に明確です。
たとえば「何人紹介されるのか」「サポートの範囲」「成婚料のタイミング」「オプション費用の有無」などが具体的に説明されており、書面で提示されることが一般的です。
説明があいまいだったり、質問してもはぐらかされたりする場合は注意が必要です。また、安さだけで選ばず、料金とサービス内容のバランスを見極めることも大切。納得のいく形で活動を始められる相談所を選びましょう。
自分の婚活スタイルに合っているか確認する
最後に大切なのは、その相談所が「自分の婚活スタイル」に合っているかという点です。
たとえば「手厚いサポートがほしい人」には仲人型相談所、「自分のペースで進めたい人」にはデータマッチング型が向いています。また、地域密着型か全国対応かでも活動しやすさが変わってきます。
自分がどのような形で婚活を進めたいのか、サポートにどれくらい頼りたいのかを整理し、その希望に合致した相談所を選ぶことで、ストレスの少ない婚活が実現します。
まとめ
結婚相談所のトラブルは大きく分けて3つあります。
- 契約や料金に関するトラブル
- 結婚相談所の担当者とのトラブル
- 会員同士のトラブル
このようなトラブルを避けるためにも、いくつかの結婚相談所を比較検討することです。また、無料カウンセリングを受けるときも入会を即決せず、一度家に持ち帰りましょう。冷静になって、検討することが大切です。
結婚相談所のトラブルの多くは、お互いの認識の違いから起こることが多く、事前に確認することによって回避することができます。
結婚相談所でのトラブルを回避して、スムーズな婚活を行ってゴールを目指しましょう。